被災されたあとの毎日はさぞかしたいへんなことでしょう。この状況下で疲れて乳腺炎にかかったのではないか、そのような母乳を飲ませ続けていいのかと心配なさっているのですね。
乳房に痛いところがある、赤くなっているところがある、しこって痛いところがある、などの症状がある場合、乳管がつまって母乳が流れにくくなっていると考えられます。この症状に加えて、発熱や流感のときに感じるような症状(疲労感・けん怠感など)があった場合は乳腺炎です。時には家族のだれかが風邪やインフルエンザにかかったときに、乳腺炎にかかる場合もあります。
乳腺炎だからといって、授乳をやめることはありません。乳腺炎にかかったらすぐに治療を始める必要があります。可能な限り休息を取る、赤ちゃんにどんどんおっぱいを飲んでもらう。この原則をすぐ実行すると、特別に薬を飲まなくても乳腺炎は治る場合が多いです。
(『だれでもできる母乳育児』128、131ページより抜粋)
(原則の詳細は乳房が張って痛いのですが、どうしたらいいのでしょうか?の項をご覧ください)
24時間たっても熱が引かないときや具合がよくならないときは、医師の診察を受ける必要があります。薬の処方を受け飲み始めても、休息を取ることと、赤ちゃんにどんどん授乳することは続けてください。研究の結果、乳房をたびたび吸ってもらって循環をよくしたほう が治りやすいこと、乳腺炎にかかっているお母さんの母乳を飲んでも赤ちゃんには何ら害のないことがわかっています。
(同131ページより抜粋)
(改訂:2024年4月2日, 2019年4月3日)
作成:「災害時の母と子の育児支援 共同特別委員会」
災害時には、それまでと同じように授乳を続けられることが、お母さんと赤ちゃんのとって安心となります。災害時に役立つ情報をまとめました。
災害が起きたときも、それまでと同じように授乳を続けられれば、お母さんと赤ちゃんの安心となります。つどいに参加して、さまざまな母乳育児の情報を得ておくことが、いざというときの助けとなることでしょう。