授乳お役立ちコミュニティNPO法人ラ・レーチェ・リーグ日本

menu

授乳のヒント

  1. ホーム
  2. 授乳のヒント
  3. 卒乳のころ

卒乳のころ

赤ちゃんは成長するにつれ
いろいろな食べ物、飲み物をとるようになります

活動の範囲が広がっていくこの時期
母乳は引き続き栄養と免疫を与えつつ
心の安全基地としての大切な役割を果たします

いつどのようにおっぱいを卒業するかは
一人ひとり違い
親子の数だけストーリーがあります


よくある質問


卒乳の道のりは親子それぞれ

2才の誕生日が近付くころ「2才になったらやめる」と宣言をしていました。
誕生日が来ても、やめる気配がなく続行。
3歳の誕生日が近付いてきた時も同じように「やめる宣言」。やめないだろうけど、どうなるかな?と楽しみにしていました。
誕生日ケーキのろうそくを消して「ちゃーちゃん、ぱいやめるからね」。
お布団に入って、差し出すと、パジャマを閉じられて「いらないって言ったでしょ」。3歳の誕生日に「卒乳」しました。

娘が、いつおっぱいをやめたのか、よく覚えていません。毎晩、添え乳していましたが、いつの間にかおっぱいなしでも眠るようになっていました。

2人の子どもはそれぞれが自分で卒乳のタイミングを決めました。ときにその希望を尊重できないタイミングもありましたが、都度話し合いました。授乳は、親だけでなく子の意思も深く関わるのだと改めて実感しました。

子どもが1歳を過ぎた頃から、周囲から「まだ飲んでいるの?」と言われ続けました。私はそのプレッシャーに負け、子どもは泣き叫んでいたけれど、むりやり授乳をやめてしまいました。数年後、下の子が生まれました。赤ちゃんが飲んでいる姿を見て我慢できなくなった上の子が胸元にやってきたので、再度授乳開始。それから2人を同時授乳したり、上の子には「赤ちゃん優先だよ」と話しながら、本人たちが自然に欲しがらなくなるまで、私も子どもたちも授乳時間を楽しむことができました。

3歳になる少し前に、ある日突然「今日からぱいち(おっぱいのこと)いらない」と言い出しました。あまりに急だったので、私のほうがちょっとうろたえました。「どうして?」と聞くと「牛乳のほうが冷たくておいしいから」と言うのです。そして、ほんとうにその日からパッタリとおっぱいを飲まなくなりました。

上の子が3歳の時に下の子を妊娠して、授乳のたびに乳首が痛むようになりました。数を数え終わるまで、とか、歌を歌い終わるまでね、と授乳をできるだけ短く切りあげるなど工夫をしていました。それもだんだんつらくなってきたので、子どもに「ママはおっぱいが痛いのよ」と説明し、お願いしておっぱいをやめることになりました。本人はしぶしぶのようでしたが、理解してくれたようです。

手足口病になってしまい、何日か口が痛くて飲めない日が続きました。ようやっと飲める!と思いきりおっぱいにかぶりついたと思ったら、「まずい」と言って、そのまま卒乳してしまいました。

弟が生まれたとき、うれしそうにゴクゴク飲んだお兄ちゃん。「え、また飲み始めるの?」と驚きました。「〇〇になったら、おっぱいバイバイする」と、何度も宣言。自分で決めるんだなぁと、その日を待ちました。

下の子は5歳半まで飲んでいました。体の栄養をとることから、心の安定のためのおっぱいへとシフトしていき、時には遊びに夢中でおっぱいを忘れていたり、次第に飲む時間や回数が減っていきました。
気がつけば寝る前だけ飲み、それが何日かおきになり、最後は「俺はもうおっぱいなくても大丈夫だから」というセリフを残して卒業しました。


おっぱいはいつまで?
不安になったときに知っておきたいこと

  • 母乳は飲ませ続ける限り出続け、栄養も変わりません
  • 母乳中に含まれる免疫物質の中には、より濃度が増えてくるものもあります
  • 16~30ヵ月で母乳を飲んでいる子は病気になる回数が少なかったという研究があります
  • 母乳育児のもたらす恩恵は、より多くの量を飲む(より長い期間飲む)方が大きいことが分かっています
  • WHOとユニセフは、2歳かそれ以上まで母乳を飲み続けることを推奨しています

子どもが育っていくには、いつでも安心して帰れる港が必要です。不安になったり、こわくなったりしたとき、おっぱいで慰めてもらうと、勇気がわいてきて、子どもは再び世界を広げていきます。
乳離れの時期は、歩けるようになったり、お話ができるようになったりするのと同じで個人差がありますが、どの子もいつかは離れていきます。おっぱい以外で自分のニーズを満たせるようになると、やがて自らおっぱいを卒業していくでしょう。

2021年世界母乳育児週間イベントより
小児科医 IBCLC 瀬尾智子さん

「1歳を過ぎても栄養的には変わらない」「母乳には免疫が入っていて、母乳を続けることでそれを与えることができる」など。気になる情報をわかりやすく。


小冊子もあります

『乳離れについて&まだ飲んでるの?』

(本文より一部紹介)

 おっぱいを飲ませる利点は、いろいろあります。まずご機嫌が悪くなったとき、おっぱいを含ませると気持ちも落ち着きますし、そのまま眠ってくれることもあります。ケガをしたときなど、おっぱい以上の慰め方はありません。
 2歳ごろは、そろそろ自我が出始め、競争心が芽生えるときでもありますので、いろいろやりにくくなってくることがありますが、おっぱいを飲ませることで、やりやすくかえって協力的になり、うまく過ごせたという家族も多くあります。
 2歳ごろの子どもが、わがままなことを言うと、「おっぱいを飲んでいるから」と言われてしまうこともありますが、その時期はどの子どもにもよくあることで、母乳を飲んでいるかどうかは関係ありません。


「つどい」で経験談を聞こう

少し大きくなってきた子の授乳について、さまざまな思いを感じることがあるかもしれませんね。

もっと続けていたいと思うこともあれば、子どもが望むよりも早くやめたいと感じることもあるかもしれません。どのような気持ちになるのも、とても自然なことです。

「つどい」に参加して、実際に同じ年頃の子を授乳中の人と話したり、ほかの人の経験を聞いたりすると、自分の気持ちが整理されてすっきりしたと感じる人がたくさんいます。

「つどい」では、あなたの今の悩みも気軽に相談できます。