赤ちゃんがよく泣くと感じておられるのですね。泣き続けていると、どうしてあげたらいいのか悩みますね。周りの人から「抱っこすると赤ちゃんに抱きぐせがつくから、泣かせたままにしておいたほうがいい」と言われることもあるかもしれません。また、赤ちゃんは抱っこしても泣くのだから、ベビーベッドの中で泣かせっぱなしにしても、たいした差はないという人もいるかもしれません。しかし、実際には大きな違いがあるのです。
あるお母さんは、自分が赤ちゃんの立場だったらどう思うかについて次のように説明しました。
「自分が何かの理由で泣いているとき、だれも慰めてくれず放っておかれたら、気分のいいものでしょうか? いいときばかりでなく、つらいとき、苦しいときにも愛情をかけてほしいと思います。」
赤ちゃんがすぐに泣きやまなかったとしても、抱っこして慰め、安心感を与えることは、決して無意味なことではありません。まずは、抱き上げて乳房を含ませてみましょう。赤ちゃんが求めているものが別のことのように感じたら、それからいろいろなことを試してみましょう。ひょっとしたら、その次にしてあげることで赤ちゃんは満足して泣きやむかもしれません。
赤ちゃんがひんぱんに母乳を欲しがって泣いているのであれば、急成長の時期が訪れていることも考えられます。生後3週ごろ、6週ごろ、3ヵ月ごろにひんぱんに母乳を欲しがり、よく泣く時期がくることがあります。これは食欲が急激に増したためですから、回数は気にせず赤ちゃんが欲しがるだけ母乳を飲ませましょう。また、3ヵ月ごろからは、眠ることよりも、自分の回りの世界に興味を持ち始めます。ぐずぐずいって気を引いて、相手になってもらいたいのかもしれません。お母さんが用事をするときは、そばに毛布を敷いてそこに寝かせてみてはどうでしょうか。
赤ちゃんは泣くことで、基本的欲求(ニーズ)を知らせ、コミュニケーションを取ろうとします。赤ちゃんが求めていることを、一つひとつしてあげることで、赤ちゃんは愛されていることを覚えていきます。ニーズが満たされて幸せそうな表情の赤ちゃんに、お母さんも満たされた気持ちになることでしょう。
【基本的欲求(ニーズ)とは】
乳児の基本的欲求(ニーズ)は急を要するもので、生きていくために必要なすべてのことです。毎日無理のない程度にすばやく一貫性を持って、赤ちゃんの求めていることに応じることで、赤ちゃんはしだいに「信頼する」ことを学びます。
お母さんたちの体験やアイデアがたくさん載っている小冊子『赤ちゃんが泣くとき』も参考になります。
赤ちゃんに母乳をあげたいママが妊娠中から知っておきたい情報をまとめました。
ここに掲載した情報はよくあるケースを想定しているため、すべての方に当てはまるとは限りません。つどいに参加すると、よりあなたにマッチしたヒントが見つかるでしょう。