待ちに待った赤ちゃんの誕生、おめでとうございます。お母さんと赤ちゃんがはじめて出会う、人生の始まりのときは、授乳を始めるとても大切な時間です。出産に異常がなく、お母さんも赤ちゃんも元気なら、生まれたばかりの赤ちゃんを胸に抱っこして、家族と一緒にずっと過ごしていたいと思うことでしょう。

この最初のひとときは、お母さんと赤ちゃんがふれあう大切な時間となります。生まれてすぐの赤ちゃんはしばらくの間、目を覚ましていて、お母さんの顔をながめたり、声を聞いたりしています。お母さんのおなかや胸に優しく抱き、赤ちゃんに話しかけ、ゆったりとした気分にしてあげましょう。

健康な赤ちゃんなら、生まれたばかりでも乳房を吸う力を持っています。肌と肌をふれあっていると、赤ちゃんは乳房を探して動き始め、自分から見つけて吸いつきます。ゆったりと見守りますが、1時間ほどたっても乳房にたどり着けないときは、赤ちゃんをちょっと支えて、優しく乳房に近づけたりして、少し助けてあげてもいいでしょう。そのとき、赤ちゃんの頭を押したり、無理に口の中に乳首を入れようとしたりする必要はありません。

すぐにうまく吸えなくても心配ないですよ。お母さんと赤ちゃんが、適切な方法をマスターするまでに時間がかかる場合もありますが、一度やり方を覚えれば、その後の授乳はスムーズにいくでしょう。

また、出産直後すぐに母乳を飲ませられない状況になってもがっかりしないでくださいね。授乳のスタートの遅れや、困難なことがあっても、母乳育児を始めることができます。お住まいの地域にラ・レーチェ・リーグがあれば、参加してほかのお母さんたちのさまざまな経験を聞くと、とても参考になります。近くにないときや、産後間もなくて外出がしにくいときなどは、自宅から参加する方法もあります。