あまり乳房が張らなくなったように感じて、母乳の量が減ってきたのではないかと心配されているのですね。そのため乳児用ミルクをたしたほうがいいのだろうかと迷っているとのこと、不安なお気持ちが伝わってきます。
産後数日たつと多くのお母さんが乳房の張りを感じますが、母乳の生産サイクルが赤ちゃんの必要とする母乳の量と一致してくると、産後の乳房の張りが和らいできます。つまり乳房が張らなくなったり、母乳がもれなくなったりするのは、母乳の量が減ったからではなく、むしろ、母乳の需要と供給のバランスが取れるようになったといえるのです。赤ちゃんが一定量を吸い出せば、それと同じ量だけまたつくられますから、どんどん授乳してくださいね。赤ちゃんは、乳房の張り具合に関係なく満足しています。
母乳分泌の法則は、“飲めば飲むほどわいてくる”です。授乳回数が減ったり、飲み方が少なくなったりすると、母乳の量もそのぶんに合わせて減ります。このように、母乳の生産には、需要と供給のバランスを自然に保つしくみが備わっています。母乳以外のものを与えることでこの自然のバランスを崩すことにつながりますので、赤ちゃんの欲しがるときに、欲しがるだけ母乳を飲ませてあげましょう。
赤ちゃんが母乳を飲んだあと、乳房がカラのようになった感じがしても、母乳はまだ出てきます。母乳の製造工場である乳房は完全にカラになることはありませんし、いつでも母乳をつくることができるのです。
乳房は赤ちゃんが飲めば飲むほど母乳をつくります。乳房の中の母乳がカラに近いほど、母乳をつくる速度が速くなるので、それだけたくさんの母乳をつくりだすことができるのです。逆に、乳房が張っている状態のままだと母乳をつくる速度がゆっくりになります。
乳房はそんな風にして、赤ちゃんの必要とする量に合わせて調節しているのですね。
母乳が足りてる目安や赤ちゃんがしっかり飲めるためのコツなど、よく聞かれる疑問をまとめました。
ここに掲載した情報はよくあるケースを想定しているため、すべての方に当てはまるとは限りません。つどいに参加すると、よりあなたにマッチしたヒントが見つかるでしょう。