哺乳びんで飲ませると飲むのに、直接乳房から授乳しようとするときに赤ちゃんが大泣きするのを見ると、いったいどうしたらいいのかと途方に暮れてしまいますね。
哺乳びんの人工乳首やおしゃぶり、乳頭保護器などを使ったときに、お母さんの乳房とは吸い方がまったく違うために、赤ちゃんが混乱して乳房に吸いつけなくなることがあります。特に、早い時期に、またはひんぱんに哺乳びんを使うと乳房の吸いつき方がわからなくなる赤ちゃんがいるようです。
乳房を拒んでいるように見えたとしても、赤ちゃんはあなたのおっぱいが大好きです。赤ちゃんは本能的に母乳を飲むように生まれついていますので、適切な吸いつき方を覚えたら飲めるようになります。赤ちゃんがもう一度はじめから練習するのを助けるようなつもりで、次のことを試してみましょう。
乳房を心地よい場所にするために、授乳以外のときも、乳房の近くで肌と肌がふれあうように赤ちゃんを抱いてください。いっしょにお風呂に入るのもいいですね。肌と肌のふれあいにより、赤ちゃんを、そしてあなたを落ち着かせるホルモンが分泌され、赤ちゃんも、母乳を飲む意欲がわいてくることでしょう。
おむつ以外の服を脱がせ、お母さんの肩のところに赤ちゃんの顔がくるように、たて抱きにしてみましょう。乳房を探すようなしぐさをしたら、お母さんの体にぴったりと密着したまま、赤ちゃんが乳房に向かって徐々にさがっていけるように助けます。赤ちゃんが乳房を含んだら、頭ではなく、肩の後ろをやさしく押すようにして引き寄せましょう。
乳房が赤ちゃんの口の奥までしっかり入って深く吸いつけるように助けます。深く吸いつくことで、より活発に吸えるようになり、そうするともっとたくさんの母乳をより早く飲むことができるので、赤ちゃんは満足感が得られます。
授乳が戦いの場とならないようにしましょう。赤ちゃんが泣いて飲もうとしなかったら、乳房からいったん離して赤ちゃんが落ち着くのを待ちます。赤ちゃんの様子を見ながら、スプーンやスポイトなどで少量の母乳を飲ませてみたり、乳房の近くでぴったりと抱いたりして、赤ちゃんが興味を示すのを待ちます。焦らずお母さんができるだけリラックスできるといいですね。
小冊子『乳頭の混乱 何が本当で、何が本当ではないのでしょうか?』には、ほかにも役立つ情報が書かれています。また、栄養の補足が必要なときは、哺乳びんで授乳するとき、母乳と両立しやすい方法はありますか。が参考になります。
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