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授乳のヒント

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赤ちゃんは6ヵ月ですが、突然、母乳を飲まなくなりました。これって、どうしてですか?

急に母乳を飲まなくなる行動を「哺乳ストライキ」といいます。赤ちゃんの様子や月齢から、哺乳ストライキなのか卒乳*しようとしているのか、見極める必要があります。1歳になる前に、赤ちゃんが自然に自分から母乳を卒業することはめったにありません。

卒乳する準備が整ってくると食が進むようになり、水分をしっかりとり、何週間もまたは何ヵ月もかけて、少しずつ母乳を飲むことから離れていきます。

赤ちゃんがまだ6ヵ月で、これまでよく母乳を飲んでいたにもかかわらず、急に飲まなくなってしまったとしたら、それは卒乳の時期がきたというのではなく、おそらく「哺乳ストライキ」でしょう。「哺乳ストライキ」は、お母さんと子どもの両方につらいことですが、一時的なもので、また母乳を飲むようになります。 
*卒乳:母乳を卒業すること、卒業させること。

赤ちゃんが飲まないことで、お母さんの乳房が張りすぎるのを避けるために、母乳をしぼるといいでしょう。それは同時に、母乳の量を維持するためにも必要です。「哺乳ストライキ」が1~2日以上続くようなときは、特にしぼっておくことが大切です。

赤ちゃんには、しぼった母乳をカップやスポイト、授乳用のシリンジ(注入器)、スプーンなどを使って飲ませることができます。哺乳びんを使うと、お母さんの乳房に戻りにくくなるので避けましょう。
(参考資料:『コップで授乳』 作成:母と子の育児支援ネットワーク)

「哺乳ストライキ」はさまざまな理由でおこります。よくある「哺乳ストライキ」のきっかけをあげてみましょう。思い当たることはありませんか?

  • デオドラント、石けん、香水、ローションなど、いつもと違うものをお母さんが使ったため、赤ちゃんにとって、今までとは別のにおいがする
  • お母さんに、とても気にかかっていることがある(来客や旅行、引っ越しなど)
  • お母さんに心配事があって落ち込んでいる(家族の危機的な状況に対応しなければならない)
  • 子どもが病気やけがをしていて、授乳すると不快になる(中耳炎をおこしている、風邪を引いてのどが痛い、鼻が詰まっている、「鵞口瘡(がこうそう)」にかかっている、口の中が切れている)
    注:鵞口瘡とは、赤ちゃんの口の中の真菌感染のこと
  • 赤ちゃんの歯が生えかけていて、歯ぐきがひりひりしている
  • 最近、授乳のパターンが変わった(新しい仕事を始めたいつもより長く赤ちゃんを人に預けた、忙しくて授乳する回数が減った)
  • 赤ちゃんに乳首をかまれたときに、お母さんが大きく反応して、赤ちゃんが驚いてしまった
  • お母さんが急に母乳をやめようとした
  • 赤ちゃんがおしゃぶりやおや指を吸うようになった
  • 哺乳びんを使い始めた
  • 赤ちゃんが欲しがるのに、長時間授乳しなかった
  • 赤ちゃんを人に預けるかどうか、迷っている

リラックスして、授乳が赤ちゃんにとって楽しい時間になるように次のような工夫をしてはどうでしょうか。

  • 赤ちゃんが眠いときや寝ているときに飲ませてみる
  • お母さんが立って歩きながら飲ませてみる
  • 2~3日は赤ちゃんとの時間を優先して、スキンシップを増やしてみる
  • スリング(新生児から使えるやわらかな布でできた抱っこバンド)や布製の抱っこひもを使って、歩き回ったり赤ちゃんをゆらゆらしたりする
  • いつもより多く抱っこしたり、なでたり、肌と肌のふれあいをしたりする
  • 静かな部屋で少し明かりを落とし、2人きりで授乳する
  • 飲み始めたら母乳がすぐにわき出してくるように、授乳の前に、手で少ししぼって射乳反射をおこしやすくしておく

赤ちゃんは決してお母さんを拒否しているわけではありません。赤ちゃんとの心豊かなおっぱい生活が1日も早く戻ってきますように……。 


卒乳についてもっとくわしく

母乳は、栄養だけでなく、免疫や心の安全基地の役割を担います。おっぱいはいつまで? と気になったときに知りたい情報をまとめました。


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