授乳お役立ちコミュニティNPO法人ラ・レーチェ・リーグ日本

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ニュース

第2回エリア・コンファレンス2008

ラ・レーチェ・リーグ日本主催
第2回 エリア・コンファレンス2008

母乳育児が開く新しい扉:女性の力、
母親としての自信

後援:厚生労働省、東京都、財団法人日本ユニセフ協会

2006年に引き続き、たくさんの方々のご参加ありがとうございました。
開催にあたりご協力くださいましたすべての方々に心よりお礼申し上げます。

■開会式 祝辞
国連児童基金(ユニセフ)東京事務所広報官 永島 路子 様

ユニセフ東京事務所の永島です。
はじめに、本日出席できないことを、大変残念に思いますとともに、ご迷惑をおかけしました主催者の皆さまと参加者の皆さまに、心よりおわび申し上げます。
本日、第2回のラ・レーチェ・リーグ日本のエリア・コンフェレンス開催を、心よりお祝い申し上げます。

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さて、世界では、今も年間970万人の子どもたちが5歳の誕生日を迎える前に亡くなっています。この数字は、2年前にはじめて1000万人を切り、大きな流れで見ると、子どもたちの状況は改善しつつあるように思えますが、実はここからさらに死亡率を下げ、ミレニアム開発目標を達成するためには、国際社会をはじめ、さまざまなパートナーがこれまでにない力を合わせていく必要があるといわれています。
中でも、生後直後からの母乳育児の開始と、その後6ヵ月間は母乳のみで育てることが徹底されることにより、世界中で130万人の子どもが命を落とさずにすむといわれており、母乳育児は、死亡率削減に向けて大きな鍵を握っているといえるでしょう。
しかし、予防接種のように、保健サービスで何度か受診するだけのこととは違い、生後直後から半年間、毎日毎日続けていく母乳育児を普及させることは、容易なことではありません。多くの国々では、医療スタッフや専門家が母乳の大切さを訴えて正しい知識を広めても、一人ひとりのお母さんの行動にはなかなか結びつかないことが多いのです。
皆さまのお手元の封筒に、世界母乳育児行動連盟(WABA)の資料が入っています。ここにも書いてありますが、今年8月の世界母乳育児週間のテーマは「お母さんへの支援」です。明日、24日まで北京で開かれているオリンピックに寄せて、「だれもが金メダリスト!」を合言葉に、母乳育児支援を推奨しています。
この「お母さんへの支援」こそが、最も効果的で母乳育児の持続性を可能にする支援であることを、ユニセフも認識しています。ラ・レーチェ・リーグは半世紀にわたって、だれよりも先駆けてお母さんへの支援を続けてきた世界最大の母乳育児支援団体で、ユニセフとの協力関係にも長い歴史があります。特に、その母親から母親への支援は、ほかにはない独自のものであり、専門家ではなし得ない、お母さん自身へのエンパワーになります。
この6月に、私はカンボジアという国に出張し、さまざまな保健に関するユニセフの活動を視察する機会を得ました。その中でも、首都から9時間車で走り、さらに道路がないのでメコン川の支流を船で行かなければいけないような村で、赤ちゃんのいるお母さんたちが集まって母乳や補完食に関する情報交換をしているグループの様子を見ることができました。
村に住む1人の女性が、ユニセフの支援で母乳に関する簡単なトレーニングを受け、月に2回ほど、同じ村の若いママたちのために、グループを主宰します。
高床式の家の下の風が少し通る場所で、竹の大きな台の上に腰かけて、雑談もまじえながら、赤ちゃんの様子を聞いたり、お母さんの悩みを聞いたりしていました。
ラ・レーチェ・リーグの原型を垣間見たような気がしました。また、その日来られなかった、産後3日目のお母さんの家庭訪問にも、リーダーについていってみました。家にはママになった女性が横になっているほか、そのお母さんや義理のお母さん、お姉さんやいとこなど、中には赤ちゃん連れの人まで、親せきの女性が一堂に集まって静かにおしゃべりをしたり、蚊帳の中の赤ちゃんにうちわで涼しい風を送ったりしていました。リーダーが切り出すと、その場にいた女性たちが皆、母乳に関する話に参加して、にぎやかになっていました。
私自身、いくつかの国々で3人の子どもの母乳育児をしてきましたが、日本では核家族化が進み、また社会全体が忙しい状況で、特に赤ちゃんのいるお母さんは、孤立してしまいがちだと強く感じました。
私ごとですが、昨年日本で次男を出産したあと、ラ・レーチェ・リーグの集いに参加することが、1つの楽しみとなり、励みとなり、癒しとなり、そして親子ともによい刺激となったことを思い出します。母乳育児を希望する女性が増える中、きっと日本でのラ・レーチェ・リーグの果たしうる役割はますます大きくなるものと期待されます。
このコンファレンスを機に、ますます日本での母乳育児が盛んになることを願ってやみません。2日間のご盛会を心よりお祈りして、私からのあいさつとさせていただきます。ありがとうございました。

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■開会式 ラ・レーチェ・リーグ日本を代表してごあいさつ
ラ・レーチェ・リーグ リーダー 桑原 直美

本日はお忙しい中、国内は北海道から沖縄まで、また遠路、海外からも赤ちゃんを含めて600人以上のたくさんの参加をいただき、心よりお礼申し上げます。

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ラ・レーチェ・リーグは1956年、今から52年前にアメリカ、イリノイ州のシカゴで発足しました。当時、「母乳で赤ちゃんを育てる女性がほとんどいなかった」という風潮の中で、7人の母親が、自分自身の心の声のまま、母乳で育てたいと願い、小さな集いを開いたのがラ・レーチェ・リーグの始まりです。
以来、母乳育児は適切な情報と励ましがあればだれでもできる、という信念をもとに、その考えに賛同するリーダーたちが母乳育児支援活動を続けてまいりました。今では、世界約70の国々で、約7000人のリーダーが活動をしています。日本では105人のリーダーが約50ヵ所で集いを開くまでになりました。
ちょうどアメリカの本部が50周年を迎えた2006年、2年前に本日と同じこの会場で第1回のエリア・コンファレンスを開催いたしました。おかげさまで好評をいただき、無事、第2回の開催となる今日を迎えることができ、感謝しています。
今回、創設者のひとりメアリー・アン・カーウィンを招き、母乳育児援助の根本をなすハートについて皆さまにお伝えできるのではないかと存じます。そして世界的に有名なカナダの小児科医、ジャック・ニューマン氏もお招きすることができ、これから貴重なご講演を拝聴できると胸を躍らせています。国内では日本母乳の会の元運営委員長の橋本武夫さま、仙台で子どもと親のための歯科医院を開業されている青葉達夫さまのすばらしいご講演もございます。
楽しみにしている方も多いと思いますが、本日夜に開く懇親会では、小児科医の瀬川雅史さまの「母乳漫談」もございます。毎回ユーモアたっぷりでたくさんの笑いを生みだし、母乳育児の意外な真実もお聴きできるのではないかと今からとても楽しみです。
当たり前のことですが、人間は哺乳類です。人間以外の哺乳類はだれから教えられることもなく、自然に自身の母乳で子どもを育てています。人間だけがいつの間にかそれがなかなか簡単にいかない状況に置かれてしまうことになりました。どのお母さんも皆、自身で子どもを産み育てる本能があるのですから、ちょっとしたコツを知って、母親としての内なる声にそっと耳を傾けてみると不思議と自分が進むべき道が開けるものです。このことが大会テーマでもある「母乳育児が開く新しい扉:女性の力、母親としての自信」ではないかと思っています。

今回、厚生労働省様、東京都様、財団法人日本ユニセフ様の後援をいただくことができました。ご後援をいただくにあたり、ご尽力くださいました皆さまに、この場を借りて厚くお礼申し上げます。
本日お集まりいただいた皆さまにとって、有意義な2日間になりますよう心より願い、開会のごあいさつとさせていただきます。

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■閉会式 実行委員長あいさつ
エリア・コンファレンス実行委員長 沢潟 裕子

第2回エリア・コンファレンス2008、いかがだったでしょうか? 講師として、国内、海外からエリア・コンファレンス2008にお越しくださった先生方、本当にありがとうございました。今回のエリア・コンファレンスには子どもを含め600人を越える皆さまにお越しいただきました。母乳育児に関する多くの情報、また、LLLが大切に考えているマザリングや卒乳についても皆さまにお伝えすることができ、とてもうれしく思っております。

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アメリカで7人のお母さんが始めたラ・レーチェ・リーグの活動は50年を越え、日本では18年になります。どのリーダーもわが子の母乳育児のスタートでは、悩んだり不安でいっぱいだったり、どうしたらいいのか途方に暮れたりする体験をしています。ラ・レーチェ・リーグに出あい、ラ・レーチェ・リーグの適切な母乳の情報や励ましに助けられ、「お母さん」としての自分の力に気づきました。家事をこなし子育てを続けながら、女性としての自分の生き方をも考えられるようになりました。
全国のラ・レーチェ・リーグの集いでは、自分に合う子育て方法を見つけ、自信を持って母乳育児を楽しんでいる親子がたくさんいます。でも、はじめて集いに参加するお母さんの多くが、今もなお、「母乳育児がうまくいかないのは私が悪いんだ」と自分自身を責め、どうしていいのかわからない、と不安な表情です。

ラ・レーチェ・リーグの願いは、ひとつです。
「赤ちゃんを母乳で育てたいと望むお母さんは、だれでも母乳育児ができるように」

日本中、世界中のどこでも、お母さんの腕に優しく抱かれ、おっぱいを飲んでいる赤ちゃんの幸せそうな笑顔であふれる社会となることを祈っています。
最後になりましたが、エリア・コンファレンス2008の運営に多大なるご協力をいただきました皆さまに心より感謝申し上げます。それから、たくさんたくさんお手伝いをしてくれた子どもたち、本当にありがとう! ご参加くださったすべての皆さま、本当にありがとうございました。また、次の機会にお会いできることを心から楽しみにしております。では、「ラ・レーチェ・リーグ50年」の歌を歌いエリア・コンファレンス2008を閉会いたします。

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●申し込まれていたにもかかわらず、当日欠席された方には、『第2回エリア・コンファレンス2008 講演要約集』をお送りいたしました。

●エリア・コンファレンスの様子を画像を通してご報告いたします。
☆大会テーマ 
 母乳育児が開く新しい扉:女性の力、母親としての自信

☆と き
 2008年8月23日(土)13:00~17:30 ・24日(日)9:30~17:30

☆ところ
 独立行政法人 国立オリンピック記念青少年総合センター =カルチャー棟/大ホール=   - 講 演  タイムスケジュール-


【開会式】ラ・レーチェ・リーグ リーダーによる独唱

講演「母乳育児 ~生涯続く愛情~」
メアリー・アン・カーウィン(ラ・レーチェ・リーグ創設者のひとり)
講演音声を聞くことができます

1時間18分10秒 13.7M
Bilingual audio speech is available
Breastfeeding: Love That Lasts a Lifetime By Mary Ann Kerwin, LLL Founder
From 2008 Japan Area Conference 23 Aug 2008,Tokyo,Japan 1hour18min10sec 13.7M

講演「母乳育児 ~生涯続く健康~」
Jジャック・ニューマン氏(小児科医)

シンポジウム「母乳育児から学んだマザリング(子育て)」
シンポジスト:ラ・レーチェ・リーグ リーダー

【ホワイエ 子どもの遊び場】
工作をしたりおもちゃで遊んだりしました。

【ホワイエ 小さな子どもと一緒に過ごしながら講演を聴けるスペース】
皆さん熱心に耳を傾けていました。

ジャック・ニューマン氏のご厚意で急遽サイン会を開催。大人気でした。

エリア・コンファレンス記念タペストリー 1回目と2回目をつなぎ合わせました。

【懇親会】
「母乳漫談」瀬川雅史氏(小児科医)

【懇親会】
皆さん、楽しいお話に聴き入っています。

【懇親会】
プレゼントを子どもたちから贈呈

講演「HUGは百薬の長なり」 
橋本武夫氏(小児科医)

休憩時間のホワイエ。図書の展示と販売のブースも大盛況でした

講演「母乳育児と歯」【CERP】
青葉達夫氏(歯科医)

シンポジウム
「卒乳を考える:私たち母親の選択」 【CERP】
ファシリテーター:ラ・レーチェ・リーグ リーダー

たくさんの方々の発言ありがとうございました。

閉会式 総評
山内芳忠氏(小児医)

講演の通訳を務めたラ・レーチェ・リーグ リーダー

★8月23日(土)

12:00~      受付
13:00~13:30  開会式

13:30~14:45 「母乳育児 ~生涯続く愛情~」
メアリー・アン・カーウィン(ラ・レーチェ・リーグ創設者のひとり)

14:45~16:15 「母乳育児 ~生涯続く健康~」【CERP】
ジャック・ニューマン氏(小児科医)

16:30~17:30 シンポジウム「母乳育児から学んだマザリング(子育て)」
司会進行 ラ・レーチェ・リーグ リーダー

17:30~     オリンピックセンターで宿泊される方へ(宿泊棟の説明会)

19:00~21:00 懇親会
「母乳漫談」瀬川雅史 (小児科医、IBCLC)

★8月24日(日) 
9:00~       受付

9:30~10:30  「HUGは百薬の長なり」 
橋本武夫氏(小児科医)

10:45~12:00  「母乳育児と歯」【CERP】
青葉達夫氏(歯科医)

12:00~13:00  昼休み

13:00~15:00 「そうだったのか、おっぱいの基本~これを知っていればだれでもできる母乳育児 The Latch!~」【CERP】
ジャック・ニューマン氏(小児科医)

15:15~17:15 シンポジウム 「卒乳を考える:私たち母親の選択」【CERP】
司会進行 ラ・レーチェ・リーグ リーダー

17:15~17:30 閉会式


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